スーパースキャルピング225【最強版】インジケーター無料テスター募集中

日経225先物の独特のクセと季節性、日中の7つの値動きパターンとは?

日経225先物のチャート分析はTradingviewがおすすめ

叢雲

この記事では以下のことがわかります

  1. 日経平均先物の1日の値動きの傾向
  2. 日経225先物の季節性(シーズナル)パターン
  3. 日経25先物の月末のアノマリー
  4. 日銀のETF買いの発動条件

日経平均株価の日中の7つの値動きパターンとは?

日経平均株価の日中の値動きのパターンや独特のクセを知っておくことは、日経225先物をトレードする上でも非常に重要になってきます。

過去のデータを紐解いていくと、日経平均株価の寄付きから大引けまでの値動きのパターンには大きく分けて以下の7つのパターンがあることがわかります。

  1. 「横ばい」(もみあい)
  2. 下落
  3. 上昇
  4. 下落⇒上昇
  5. 上昇⇒下落
  6. 下落⇒上昇⇒横ばい
  7. 上昇⇒下落⇒横ばい

2010年の1月から2013年の7月末までの約3年7ヶ月間の値動きパターンを調査した結果が以下です。

(出典引用:日本経済新聞出版社:日経平均公式ガイドブック第2版)

  1. 「横ばい」(2.1%)
  2. 下落(20.8%)
  3. 上昇(20%)
  4. 下落⇒上昇(23.1%)
  5. 上昇⇒下落(24%)
  6. 下落⇒上昇⇒横ばい(5%)
  7. 上昇⇒下落⇒横ばい(5%)

「上昇⇒下落」パターンが最も多く、次に多かったのが「下落⇒上昇」パターンでした。

その日の安値を付けてから反転、もしくはその日の高値を付けてから反転というパターンで、47.1%の確率で1日1回トレンドの方向性が変わっています。

トレンドが転換後に横ばいというパターンも含めれば、57.1%の確率です。

次に、「下落」が全体の20.8%、「上昇」が20%と、相場が1方向に動く日が全体の40%を占めています。

1方向へ相場が動き続けるというパターンが全体の40%に比較して、1日1回トレンドが転換するというパターンが全体の57.1%というデータを見る限り、ここに優位性があると判断できそうです。

このデータから、日中のトレンドラインのブレイクを確認した後、反転方向へカウンタートレードを仕掛けるというプランが立てられそうです。

日経平均先物の日中の変動率(ボラティリティ)の高い時間帯とは?

1日を通した日経225のボラティリティの高い時間帯の傾向

  • 寄り付き直後の9:00~9:30までが最高、その後11:00までがボラが高い。
  • 次に動く時間帯が12:30~13:00の30分間と14:00~15:00まで。
  • ナイトセッションは22:30~1:00までがある程度ボラがある。

日経225のデイトレードでスキャルピングを狙う場合は、この時間帯にトレードをすることが値幅を取る上で重要ということが言えそうです。

日中は寄り付きの後は12:30を境にボラティリティが高まり、寄り付きから反対方向に動き出すことが多いので注意が必要です。

2013年以降の日経平均先物の1日の値動きの傾向とは?

アベノミクスがスタートした2013年1月から2020年4月までの期間の値動きがどうだったのかを見てみましょう。

  • 2013年1月4日の日経225先物の始値:10,750円
  • 2020年4月1日の日経225先物の始値:18,540円

約7年3ヶ月間に日経平均先物は7,790円上昇しています。

さらにこの間の上昇をザラ場とナイトセッションに分解して見てみると以下の通りです。

  • 8時45分~15時15分(デイ):-310円
  • 15時15分~翌日の8時45分(ナイト):+8,100円

ナイトセッションで上昇し、ザラ場で下落するという傾向が見られます。

このデータを単純に見ると

  • 日中始値で売って日中終値で決済(日中売り戦略)
  • ナイトセッションの寄り付きで買ってナイトセッションの引けで決済(ナイト買い戦略)

このような取引が有利という傾向が見られます。

2019年11月以降の日経225先物の月末のアノマリー

日経平均 月末アノマリー by SakuraKei on TradingView.com


日経平均 月末月初アノマリー by SakuraKei on TradingView.com


超シンプルなチャートで分析・トレード!!6月相場スタート、トレンド転換に向うのか? by Magellan_EXP on TradingView.com


  • 出典1:Tradingview トレーダーskurakeiさん「日経平均 月末月初アノマリー」
  • 出典2:Tradingview トレーダーマゼランさん「超シンプルなチャートで分析・トレード!!6月相場スタート、トレンド転換に向うのか?」

上記の3つの投稿を含め多くのトレーダーが月末に日経が下がる傾向について言及しています。

そこで実際のところはどうなのか?過去のデータを調査してみました。

その結果、2019年11月以降、毎月月末になるとザラ場で下落する傾向が顕著に見られます。

過去20ヶ月間で月末のザラ場で上昇したのは2020年8月31日のみ。

過去20ヶ月間の下落値の合計はー4,550円、下落確率は95%となっています。

とにかく過去20ヶ月間においては月末は寄り付きから売って引けで決済するだけでほぼ全勝という状況です。

この傾向がいつまで続くか不明ですがこれは無視できないデータです。

年月日上昇/下落ザラ場終値-始値
2019年11月29日下落-190円
2019年12月30日 下落-300円
2020年1月30日下落-10円
2020年2月28日下落-440円
2020年3月31日下落-380円
2020年4月30日下落-260円
2020年5月29日下落-10円
2020年6月30日下落-160円
2020年7月31日下落-540円
2020年8月31日上昇 +40円
2020年9月30日下落-260円
2020年10月31日下落-350円
2020年11月30日下落 -430円
2020年12月30日下落 -50円
2021年1月29日下落-730円
2021年2月26日下落-390円
2021年3月31日下落-140円
2021年4月30日 下落-30円
2021年5月31日 下落-40円
2021年6月30日下落-70円
過去19ヶ月の合計上昇1回/下落19回-4,550円

月初については過去19ヶ月間の第1取引日のデータを確認する限り、

下落9回上昇10回、合計+300円と明確な方向性は確認できませんでした。

過去20年間の日経平均の季節性(シーズナル)チャート

日経平均の過去20年間のシーズナルチャートを紹介します。

季節性とは1年を通してどのような値動きの傾向があるのかを過去の20年間のデータから導き出しています。

あくまで傾向であって必ずそのパターン通りに株価が変動するということではないので、その点は注意して使用する必要があります。

日経平均のシーズナルチャート、2021年までの過去10年のデータから以下の傾向が確認できます。

  • 1月(下落):変化率-0.08%、月間勝率60%
  • 2月(上昇):変化率+0.54%、月間勝率60%
  • 3月(下落):変化率-0.58%、月間勝率40%
  • 4月(上昇):変化率+2.27%、月間勝率70%
  • 5月(横ばい):変化率+0.06%、月間勝率50%
  • 6月(上昇):変化率+0.6%、月間勝率70%
  • 7月(上昇):変化率+0.69%、月間勝率60%
  • 8月(下落):変化率-1.41%、月間勝率40%
  • 9月(上昇)変化率+1.42%、月間勝率70%
  • 10月(上昇)変化率+2.37%、月間勝率70%
  • 11月(上昇)変化率+4.57%、月間勝率90%
  • 12月(上昇)変化率+1.02%、月間勝率70%

1月、3月、8月は弱含み、9月から年末にかけて大幅上昇という傾向が見られます。

株式等の長期投資において、株を仕込むタイミングを図るのにシーズナルチャートを参考にしてみるのも1つの有効な手法と言えます。

日経平均に大きな影響を与える日銀のETF買いの条件を知る

昨今の日経225先物の値動きを大きく左右する要因の1つがアベノミクスで始まった「日銀のETF買い」です。

国の中央銀行による株式の購入は日本でしか実施されておらず、この「日銀のETF買い」政策によって株価が底上げされ、需給に大きく歪みが生じています。

その政策の是非はさておき、日経225先物を取引する上では、この重要なファクターが独特の値動きのクセを生み出しており、無視するわけにはいきません。

現在の時点で、これまでの日銀のETF買いの実績から導き出した日銀のETF買いの出動条件は以下です。(2021年に日銀の政策変更あり、出動条件調査の必要あり)

  1. 午前11:30の時点でTOPIXが前日終値より2%以上下落

この条件を満たした時、大引けにかけて日銀がETFを購入するので日経225先物の価格は反発する傾向にあります。

ただ、2020年の時点では日銀は日経平均型のETFからTOPIXベースのETFに切り替えているためTOPIXと比較して日経225先物の反発力が弱い可能性があります。

また、2021年に入り日経平均が30,000円を超えてきており高値を付けていることもあり、日銀の1回の買い入れ額も2020年3月の暴落時と比較して減額されていることも反発力が弱くなっている一因となっています。

【2021年4月21日追記】

2021年4月20日にTOPIXの前日終値比-1.25%の下落がありましたが、日銀はETFの買い入れを行いませんでした。

現在、日銀のETF買いの条件は前日終値比-2%の可能性があります(要検証)

現状、「今の高い株価では積極的に買い支えないよ」という日銀のメッセージとも受け取れます。

日銀のステルステーパリング(量的緩和の縮小)はすでに始まっている

日銀は大規模金融緩和政策の一環として、2015年から日本株ETFの買い付けペースを引き上げてきました。

2015年は年3兆円、2016年に入り年3.3兆円、2016年8月からは年6兆円までと上限をどんどんと引き上げてきています。

そして、極めつけは相場が大暴落した2020年の3月から、ETFの買い入れの上限を年間12兆円まで拡大すると発表しています。

そして、全世界規模の空前の金融緩和政策により株価は暴騰、米国株式指数は史上最高値を更新し続け、日経平均も3万円を突破しました。

では、2021年の6月現在、日銀のETF購入はどうなっているのか、チェックしてみましょう。

年月日2021年 ETF買い入れ額
2021年1月4日501億円
2021年1月15日501億円
2021年1月20日501億円
2021年1月28日501億円(1月4回)
2021年2月26日 501億円(2月1回)
2021年3月4日501億円
2021年3月5日501億円
2021年3月22日501億円
2021年3月24日701億円
2021年3月30日 501億円(3月5回)
2021年4月21日701億円(4月1回)
2021年5月買い入れ無し
買い入れ合計:5,911億円

2021年6月現在のETF買い入れ額合計は5,911億円となっており、年間約1兆円を多少上回る程度のペースです。

これは、2019年のETF買い入れ額の約4兆円と比較しても約1/4、2020年のETF買い入れ額6兆8450億円と比較すると約1/6~1/7と大幅減額となっています。

日銀が出口戦略に向けてステルステーパリングをすでに開始しているのであれば、これ以上の株高は望めない可能性があります。

2020年の3月の大暴落はまだ記憶に新しいところです。

それ以前、リーマンショックの暴落時には中央銀行はどんな振る舞いをしたのか振り返ってみましょう。

リーマンショックの大暴落があった2008年から、米国の中央銀行であるFRBはQE1(量的緩和第1弾)を実施し、金融機関の優先株などのリスク資産を大量に買い入れました。

その後、金融危機が去り、株価が反転上昇したところで、FRBは見事に買い入れたリスク資産の売り抜けに成功しています。

日銀も買い入れたETFを永遠に保有することはできません。

この後、仮に日経平均の暴落があり、日銀保有のETFが簿価割れし債務超過に陥った時には公的資金での補填となる可能性もあります。

買った株はいずれ必ず手放さねばなりません。

FRBに倣い、日銀も株高の現在こそ取得単価の高いETFから優先して売却していかなければならないと思うのですが、保有額があまりに巨額です。

今後、日本株は常時、巨額の日銀の売り圧力に晒されることとなり暴落のリスクがつきまといます。

日本株の長期保有はかなりリスクが高いのではないかと言わざるを得ません。

【6/12追記】

2021年5月、日銀がついに株の売り越しに転じたという日経新聞のニュースが配信されました。

概要としては、5月は日銀のETF買いがゼロだったことと、2016年4月から継続してきた個別株の売却が引き続き実施されたことでトータルで売り越しに転じたというニュースです。

日経225先物特有のダマシの上昇、下落の動きに要注意

日経225先物で勝つためには外国人投資家の手口を知る

日経225先物の相場を動かしているのは先物手口情報でも明らかなように外国人投資家です。

ABNアムロクリア、ソシエテ・ジェネラル、メリルリンチ、モルガン・スタンレー、ゴールドマンサックス、バークレイズ、JPモルガン、シティバンクなどなど、海外の投資銀行系の取引高のシェアが非常に多く、海外の投資家の割合が全体の約7割~8割を占めています。

彼らは圧倒的な資金力で相場全体を大きく動かす力を持っています。

一時的に自分たちの保有しているポジションと逆に相場を動かし、個人投資家のポジションをロスカットさせ(振るい落とし)たり、逆の動きに釣られてトレンドフォローでエントリーしてくる個人投資家のポジションも、その後の大きな切り返しの動きで全てロスカットさせるというような手口をよく仕掛けてきます。

日経225先物の値動きは「行き過ぎる傾向」がある

個人投資家のロスカットが外国人投資家の利益の源泉だとすると、分かりやすい位置の損切りはほぼ間違いなく狩られます。

たとえば、2020年の11月の相場で言うと23,000円台から一気に上昇し、25,000円を突破してくる局面がありました。

25,895円の高値を付けて24,825円まで約1,000円近い急落を見て、

「さすがに日経平均はもう行き過ぎだ、最高値を付けた。26,000円は超えてくることはないだろう」

というのが個人投資家の常識的な見方でした。

そこで安易に26,000円のコールオプションを売ったり、26,000円を少し超えたあたりにロスカットを置いて売りのポジションを持ったりすると、その後の上昇で担がれ、26,220円の最高値を付けてから相場は下落していきました。

当然26,000円を背に売っていたトレーダーはポジションを切られています。

26,000円というような多くのトレーダーが注目する心理的節目、「キリの良い価格」を超えてから反落することが多いですし、下落局面では「キリの良い価格」を割り込んでから反転上昇することもよくあります。

  • 下落時はキリの良い価格を一端下に抜けてから反発
  • 上昇時はキリの良い価格を一端上に抜けてから下落

価格が上にも下にも行き過ぎる理由は何故か?

26,000円という節目を抜けたのを見て、「よし!このまま27,000円まで行ける!」と買いに来たトレーダーも同時に負けさせることができるからです。

売り方のロスカット、買い方のロスカットとダブルで美味しいというわけです。

ここを頭に入れておかないと買いでやられ、売りでやられの往復ビンタを食らわされます。

※もちろん、キリの良い価格で止まることもよくあるので、なおさら効果的というわけです。

このように上にも下にもオーバーシュートしやすい独特の値動きが日経225先物の取引の難易度を高くしていると考えられます。

よって、ワンショットの決め打ちエントリーで毎回安定して勝ち続ける手法というのは難しいと言わざるをえません。

日経先物の行き過ぎる特性を理解した上で、エントリーを一定の価格ゾーンを想定して、ゾーンの範囲内で少しづつ分割してエントリーをしていくという方がよりベターな方法ではないかと思われます。

相場を動かす外国人投資家の手口を知って、その動きに付いていくトレードを心掛けるのが日経225先物で勝ち残るコツと言えるでしょう。

日経225先物のチャート分析はTradingviewがおすすめ

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

ABOUT US
叢雲
叢雲(むらくも)と申します。 テクニカル学部インジケーター研究科所属。 株、日経225先物、くりっく株365、FXとそれぞれ年単位で一通り経験してきました。 色々経験してきましたが、株、FX、くりっく株365ともに一長一短でした。 2018年に入ってTreadingviewで大証の日経225先物のチャート分析ができるようになり、トレード環境が整ってきたことがきっかけで原点に立ち戻りました。 インジケーターマニアで日々Tradingview上でインジケーターを作成したりフリーのコードを改造したりしています。 現在は自分のトレード手法を確立し、日経225先物のトレードをしています。