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FOMC通過でトレンド転換!?ハーモニックパターンで調整幅を分析する方法

日経225先物のチャート分析はTradingviewがおすすめ

6/16に重要なイベントである米連邦公開市場委員会(FOMC)が終了しました。

今回のFOMCでは資産購入の段階的縮小(テーパリング)があるのかどうか、金利政策に変更があるのかどうかが特に注目されていました。

結果としては、政策金利目標、資産購入目標額は据え置かれたものの、経済見通しでは、景気が順調に回復しているとのことで、今後3年間、常態的に目標の2%を上回る見通しが示されました。

インフレが進む懸念が現実のものとなってきている以上、政策金利も予定よりも前倒しで引き上げ、2023年には金融引き締めを開始する可能性が高くなりました。

この結果を受けて米国株は下落、日経先物も下落を始めています。

この下落は一時的なものなのか。それとも本格的下降トレンドの入り口なのか?

またこれから仮に下がるとして、一体どこまで調整する可能性があるのか?

これをフィボナッチ比率をベースとした「ハーモニックパターン分析」で予測してみたいと思います。

ハーモニックパターンとは何か?

本題に入る前に、ハーモニックパターンとは何なのか?を簡単に説明します。

ハーモニックパターンとはシンプルに説明すると3つのフィボナッチ比率によって構成されるチャートパターンのことです。

フィボナッチ数とは植物の花びらの数、巻き貝が生み出す螺旋の構造など自然界の至る所で確認することができ、自然界の法則として知られています。

モナ・リザ等、有名な絵画の美しさの源泉にあるのはフィボナッチ比率が生み出す黄金比率にあるということでも有名です。

フィボナッチは宇宙の法則であるのだから、相場の世界においてもそれは例外ではないはずだということで、使われ始めたのがきっかけで、今日ではフィボナッチ無しでのトレードは考えられないと言われるほど多くのトレーダーに愛用されるようになりました。

そして、「ハーモニックパターン」は、このフィボナッチをベースとした株式、先物市場のチャート分析手法の1つとして、1990年代にスコット・カーニー氏によって開発されました。

スコット・カーニー氏は、価格パターンの認識、フィボナッチ測定技術のシステムを明確にし、過去30年間にわたって「ハーモニックパターン」という、フィボナッチ比率で構成されたチャートパターン分析を広めてきた人物です。

ハーモニックパターンについての著書も5冊執筆しており(日本語では未翻訳)、彼の普及活動の結果、欧米を中心にハーモニックトレーダーを数多く生み出し、現在では 株式、先物市場 だけにとどまらずFX市場においてもポピュラーなチャート分析手法の1つとして定着しています。

スコット・カーニー氏の公式サイト:https://harmonictrader.com/

残念ながら、「ハーモニックパターン」は日本ではまだ知名度がそこまで大きくはなく、30年遅れでこれから普及をしていくフェーズに入っていくと思われます。

日経225先物ハーモニックパターン
Tradingviewに搭載されたハーモニックパターン描画ツール

上の画像のように、Tradingviewのツールバーにハーモニックパターンを描画できるツールが搭載されています。それぐらい欧米ではメジャーな手法となっています。

  • XABCDパターン
  • サイファーパターン
  • ABCDパターン
  • スリードライブパターン

これらはハーモニックパターンの中でも代表的なものの1つで、他にもバット、ガートレー、5-0、シャーク、クラブ、バタフライ、ネンスターなど数多くのハーモニックパターンが存在します。

これらのハーモニックパターンがチャート上で形成されると、70%~90%の確率で相場が反転するとされています。

※反転確率70%というのはスコット・カーニー氏の公表した確率で、別の調査機関によると反転確率90%という数字も出ており、ここについては諸説があります。

ハーモニックパターンはなぜ有効なのか?

ハーモニックパターンがなぜ相場で有効に機能するのでしょうか。

フィボナッチを使用するトレーダーの増加や、ハーモニックパターン分析の普及、ハーモニック自動検知ツールの進化と普及、ハーモニックパターンをトリガーに売買を行うロボットなどが存在するようになった環境の変化が考えられます。

これによって、酒田五法をルーツとするローソク足パターン(プライスアクション)分析と同様に利用者が増えるに従って有効性が高まるという自己強化サイクルに入っていることが一節として考えられます。

ハーモニックパターンによるトレードは、逆張りトレードとなるため、ロスカットは浅く、うまく決まると相場の反転の初動からターゲットまでを丸々利益として取ることも可能となっており、リスクリワードの高いトレードとなるのが特徴です。

またパハーモニックターンによるフィボナッチ比率は一定のため、想定とされる反転ポイントのゾーンも明確であり、ターゲットもフィボナッチ比率によって明確となるため、そこには曖昧さもありません。

精度が高いといっても、小さい時間軸で検出されるハーモニックパターンでは、当然ダマシが発生するため、より信頼性が高いのは日足以上の時間軸で検知されるパターンです。

ハーモニックパターン分析は知っておいて損のないチャート分析の手法の1つだと思いますので今回紹介をいたします。

高精度ハーモニック自動検知ツール(Tradingview版)を使用

今回はチャート分析に使用するのは「高精度ハーモニック自動検知ツール(Tradingview版)」です。

仮想通貨界隈ではインフルエンサーとしても知られているココスタの佐々木徹氏によって開発されたインジケーターです。

MT4では随分前からハーモニックパターン検知インジケーターが出ていましたが、Tradingview版が最近になってようやくリリースされました。

佐々木徹氏によるリリース告知動画はこちらになります。

ハーモニックパターン自動検出インジケーターを使う利点はなんと言っても、自分で波のフィボナッチ比率を計算する必要も無ければ、ハーモニックパターンを全て暗記する必要も無く、さまざまなチャート時間軸において、全自動であらゆるハーモニックパターンを検知してくれるところです。

それでは早速、ハーモニックパターン自動検出インジケーターをTradingviewのチャートに表示させていきましょう。

日経225先物 日足チャートで弱気のホワイトスワンパターンが出現!

日経225先物ラージ(第一限月)日足チャート/SRライン+オートハーモニックインジケーター

上記の画像は日経225先物ラージの第一限月の日足チャートにハーモニック自動検知ツールと独自開発のSRラインを表示させています。

直近の高値29,440円を付けた6月15日に「WHITE SWAN 7 DETECTED」というテキストが赤いツールチップ上に表示されています。

これはハーモニックパターンの1つ、ホワイトスワン(白鳥)のパターンが検出されたという意味になります。

そして、Xを起点としてA→B→C→Dと最後のC→Dの波が上昇して検出されたパターンのため「弱気のホワイトスワン」のパターンとなり、その後70%以上の確率で下落が想定されるということを意味しています。

そして6月18日のナイトセッション終了の時点で28,420円まで下落。

弱気のホワイトスワンパターン出現後の翌日、始値の29,410円でショートポジションを持っていると現時点で約1,000円幅の利益が乗っている状態ということになります。

ではターゲット候補となるポイントはどこなのか?

これはハーモニックパターン確定後にD点を起点とした青い水平線ラインが引かれます。

現在の終値29,410円付近には青い水平線のラインに1.000のポイントと表示されています。

これはAD間の比率の1倍(等倍)のポイントとなっており、SRラインも存在するため、保守的な利確候補の1つと考えられます。

しかし、ここでブルーで描画された波形に注目して下さい。

Xを基点としてA→B→C点と確定した状態で、C点と弱気のホワイトスワンのD点は同じポイントです。

ブルーのC点の先、D点のポイントには「PRZ:SHARK 4」と表示されています。

このブルーの波形はハーモニックパターンのプレディクション(予測)検知機能によって表示されています。

どういう意味かというと、水色のツールチップが表示されている「PRZ」というポイント(27860円付近)に価格が到達すると、強気の「SHARK 4」パターンが確定するよということを意味しています。

重要な注意点としては、予測検知機能は、それ自体が相場の方向性を差し示すわけではないということです。

ただ単に、「もしそうなったらそこでハーモニックパターンが形成されるよ」という意味に過ぎないので、予測検知のパターンのみでトレードはできません。

しかし、「弱気のホワイトスワン」のパターンが確定した後の文脈では全く異なる意味を持ちます。

パターン確定後に70%~90%の確率で下落する可能性があり、なおかつ下落した先の「PRZ」に強気のハーモニックパターンが形成されるポイントがある。

となるとこれは利確のポイントとして考慮に入れてもいいということになります。

  • 27,860円~27,830円:PRZ(シャークパターン)
  • 27,850円:SRライン
  • 27,750円:ホワイトスワンA→Dの1.618倍

複数のコンセンサスが得られる価格がゾーンとして存在することにより、27,860円~27,750円のゾーンまでの調整下落を予測。このゾーンに入ってきた時にショートを利食う。

なおかつ、強気のシャークパターンが成立し、下げ止まりが確認できたらロングで入ってみるというアイデアがちょっと面白いのではないかと思います。

長い下ヒゲのローソク足や十字足の出現、オシレーターのダイバージェンスの出現等も注意深く観察してみると、反転の初動に早く入っていけると思います。

まぁ本当にそのようなシナリオ通りに動けばハーモニックパターン凄い!となりますが、どうなるでしょうか。この後の値動きに注目です。

相場分析ツールの1つとして「高精度ハーモニック自動検知ツール」を導入してみるのも面白いと思います。

参考:高精度ハーモニック自動検知ツール(Tradingview版)

【6/21追記】27,715円まで調整下落後に反発!

事前に27,860円~27,750円のゾーンまでの調整下落を予測しましたが、結果は27,715円までの調整となりました。

想定よりも多少深押ししましたが、ほぼ想定したゾーン付近での反発となりました。

35円の誤差をどう評価するかですが、分析の精度は悪くはないのではないでしょうか。

2021/6/21 日経225先物ラージ1時間足チャート 想定したゾーン付近で下げ止まり反発

【6/23追記】日経225先物大反発!ショートポイントに接近

27,715円まで調整した後、大反発となりました。

日足から時間軸を落として4時間足のチャート図を以下に掲載いたします。

27,715円までの下落により4時間足で強気のシャークパターンが完成。

6/23の時点で、AD間の0.786(78.6%)の戻しを達成。

28,910円にSRラインが存在するため、78.6%の戻しもあわせて、ここで上昇も頭打ちとなる可能性もあります。

そして、ブルーの波形のハーモニック予測検知機能では29,030円~29,070円のゾーンに「PRZ:WHITE SWAN 4」と表示が出ており、この価格に到達すると弱気のホワイトスワンパターンが形成されるということを意味しています。

弱気のホワイトスワン形成後の下落を期待して28,910円~ 29,070円にかけて分割で売りポジションを入れていくというトレードアイデアが考えられます。

S&P500 日足チャートで弱気のブラックスワンパターンが出現!

補足として日経225と連動性の強いS&P500のチャートを掲載します。

上記の画像はS&P500(CFD)の日足チャートにハーモニック自動検知ツールと独自開発のSRラインを表示させています。

直近の高値4266.7を付けた6月15日に「BLACK SWAN 13 DETECTED」というなんとも不吉な感じのテキストが赤いツールチップ上に表示されています。

これはハーモニックパターンの1つ、ブラックスワン(黒鳥)のパターンが検出されたという意味になります。

そして、Xを起点としてA→B→C→Dと最後のC→Dの波が上昇して検出されたパターンのため「弱気のブラックスワン」のパターンとなりその後70%以上の確率で相場が下落することを意味しています。

そしてS&P500も弱気のブラックスワン検出後、6月18日のナイトセッション終了の時点で4153.7と高値から2.65%下落しています。

ではここで仮にショートポジションを持っていたとして、ターゲット候補となるポイントはどこなのか?

弱気のブラックスワンの確定後にD点を起点とした青い水平線ラインが複数引かれています。

これはAD間を基準としたフィボナッチ比率となっています。

ここでブルーで描画された波形に注目して下さい。

Xを基点としてA→B→C点と確定した状態で、C点と弱気のブラックスワンのD点は同じポイントです。

ブルーのC点の先、D点となるポイントには「PRZ:CYPHER 9」と表示されています。

ブルーの波形はハーモニックパターンの予測検知機能によって表示されているということは先ほど日経225先物の分析でも解説したとおりです。

水色のツールチップが表示されている「PRZ」のゾーン(3954.2~3923.5付近)に価格が到達すると、強気の「CYPHER 9」パターンが確定するよということを意味しています。

「弱気のブラックスワン」のパターンが確定した後の予測検知です。

パターン確定後に70%~90%の確率で下落する可能性があり、なおかつ下落した先の「PRZ」に強気のハーモニックパターンが形成されるポイントがある。

となるとこれは利確のポイントとして考慮に入れてもいいということになります。

  • 3954.2~3923.5:PRZ(サイファーパターン)
  • 3930.7:ブラックスワンADの0.618のポイント
  • 3913.8:SRライン

複数のコンセンサスが得られる価格がゾーンとして存在することにより、3954.2~3913.8のゾーンまでの調整下落を予測。このゾーンに入ってきた時にショートを利食う。

なおかつ、強気のサイファーパターンが成立したらロングで入ってみるというアイデアがちょっと面白いのではないかと思います。

【6/27追記】S&P500 弱気のブラックスワンパターン継続中

前回の記事投稿からS&P500のチャートはどのようになったのでしょうか。

以下のS&P500の日足チャートをご確認下さい。

チャート上には5年サイクルのSRラインを表示させています。

4136.8のサポート(紫のSRライン)に当たって跳ね返され上昇中です。

しかし、未だに弱気のブラックスワンのパターンが形成中です。

現値のすぐ上、4316.9にレジスタンスがあるためここにタッチして跳ね返されればそのまま下落という展開が考えられます。

この後の展開がどうなるか、注意深くチャートを見守ります。

このようにチャート分析ツールの1つとして「高精度ハーモニック自動検知ツール」を導入してみると新しい知見が開けるとともにトレードの1つの武器となるでしょう。

参考にしてみて下さい。

参考:高精度ハーモニック自動検知ツール(Tradingview版)

日経225先物のチャート分析はTradingviewがおすすめ

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叢雲
叢雲(むらくも)と申します。 テクニカル学部インジケーター研究科所属。 株、日経225先物、くりっく株365、FXとそれぞれ年単位で一通り経験してきました。 色々経験してきましたが、株、FX、くりっく株365ともに一長一短でした。 2018年に入ってTreadingviewで大証の日経225先物のチャート分析ができるようになり、トレード環境が整ってきたことがきっかけで原点に立ち戻りました。 インジケーターマニアで日々Tradingview上でインジケーターを作成したりフリーのコードを改造したりしています。 現在は自分のトレード手法を確立し、日経225先物のトレードをしています。