相変わらず飽きずにトレーディングビュー(Tradingview)でインジケーターの作成を楽しんでいます。
本記事は「再現してみた」シリーズの第2弾。トレーディングビューのインジ作成の備忘録です。
今回パンローリング社が販売しているDVD「石原順のボラティリティトレードシグナル」を手に入れたので、インジケーター作成の練習を兼ねてTradingview上で再現することにトライしてみました。
「標準偏差ボラティリティ 順張りシステム」使ってみたい方はこの記事のコメント欄か、問い合わせフォームから、普段お使いのメールアドレス、Tradingviewのユーザー名を記載の上ご連絡下さい。
インジケーターの使用権を無料で付与させて頂きます。
※使い捨てのメールアドレスでの問い合わせには返信しない場合がありますのでご了承下さい。
標準偏差ボラティリティトレードのインジケーター完成画面
上記のスクリーンショットはトレーディングビューの日経225先物12月限の15分足チャート。完成画面になります。
なぜ標準偏差ボラティリティトレードに興味を持ったか?
パンローリングチャンネルやザイFX!など色々なサイトを見ているとよく目にするようになったのが石原順氏の「標準偏差ボラティリティトレード」モデルです。
以下のザイFX!の記事とかを読んでみるとトレードで勝てなかった人が「標準偏差ボラティリティトレード」で資金を7倍に増やしたとか・・・ポジショントークかも知れませんけど、やっぱり興味出ちゃうじゃないですか(笑)
『億トレを取材しまくった内田まさみさんがトレード上手になり、自身の資金が7倍に!(ザイFX!)』
どんなものかを確かめたくて「石原順のボラティリティトレードシグナル」のDVDを買ってみました。
ロジックの検証自体はまだですが、石原順氏は、なかなか話の上手い軽妙なトークをする人ですね。
石原順氏をよく知らない方のために簡単に説明すると、石原順氏は投資キャリア30年超のベテラントレーダーで、海外ファンドの資金運用をこなす現役のファンドマネージャーとしても現在活躍中の方です。
石原氏の発言はなかなか凄いです。
一部を引用させてもらうと
「相場をどう認識するか?」という手段の一つとして、現在ではテクニカル分析の手法を理解することは不可欠であろう。標準偏差ボラティリティトレードは、すべての市場と時間枠(タイムフレーム)に拡張が可能である。また、日足と週足の標準偏差ボラティリティのピークアウト時は、オプション(ボラティリティ)の売りにも威力を発揮する。
筆者の辿り着いた結論は、相場とは確率に賭けるゲームであり、その優位性の優劣でパフォーマンスが決まるということである。
相場には方向性を持っている「トレンド相場」と無秩序に動いている「調整相場(ランダム相場)」がある。現在の相場が「トレンド相場」なのか、あるいは「ランダム相場」なのかを見定めるのに有効なのが「標準偏差ボラティリティ(Standard Deviation)」である。
タートルズの総帥リチャード・デニスが、「タートルトレーディング戦略はもう通用しない」と発言したのは15年以上も前になるが、トレーディングや市場の環境が激変し、昔流行った売買手法のほとんどは、現在の市場では通用しない。しかし、筆者が使っている「標準偏差ボラティリティトレードモデル」だけは、長きにわたって効力を発揮している。
『現役ファンドマネジャー石原順氏 執筆 「相場のうねりをとる究極のトレンドフォロー手法」 特別レポート(auカブコム証券)』
カッコイイですね。凄い自信です。「オレのシステムはタートルズよりも凄いぜ」って感じです。
私も一回こんなこと言ってみたいです。
ちょっとネタが古くて申し訳ないですが「への突っ張りはいらんですよ!」って感じです。
石原順氏に興味がある方は氏のブログをお読み下さい。ただし宣伝が多めです(笑)
石原順氏のブログ:『石原順の日々の泡』
なぜ標準偏差ボラティリティトレードのインジケーターを作ったのか?
わざわざインジケーターを作った理由は4つほどあります。
- トレーディングビューでインジケーター作成の練習がしたかった
- 特典のMT4インジケーターが6ヶ月使用後は月額課金になるから
- 外出時にもトレードしたいが重いノートPCを持ち運びたくない
- ipad(タブレット)+スマホで場所を選ばずトレードしたい
この個人的なわがままを解決するために作成しました。
標準偏差ボラティリティトレードを構成するインジケーター
今回「石原順のボラティリティトレードシグナル」をトレーディングビュー上で再現するのに組み込んだインジケーターは以下の4つです。
- カラーボリンジャーバンド(±0.6σ)
- パラボリックSAR(デフォルト設定)
- 標準偏差(26)下段・黄色とグレーのライン
- 修正型移動平均ADX(13)下段・緑色とグレーのライン
ボリンジャーバンドの設定は±0.6σでトレンドによって赤と緑に色が変化する設定です。
「石原順のボラティリティトレードシグナル」のDVDによると株式や株価指数の場合は触れ幅が大きいのでボリンジャーバンドの±0.6σを採用し、為替の場合は±1σを使うとのことです。
ここでは日経225先物なので±0.6σのバンドに設定しています。
また、DVD内では、トレーリングストップを使うと石原氏の言及があったのでパラボリックを組み込みました。
トレンドに上手く乗ったらSAR(ストップアンドリバース)の点の位置にストップを置いて追いかけます。
標準偏差とADXはDVDの内容に準拠しており、両方が同時に上昇を開始した時点で「トレンドが出た」ことを意味し、ローソク足の色が変わります。
上昇トレンドの場合は「黄色」、下降トレンドの時には「濃い赤色」にそれぞれローソク足の色が変化します。
標準偏差ADXが一般的なオシレーターと違う部分は、相場が上がろうが下がろうが「トレンドが出たときにはインジケーターのラインが上昇する」ということなので使い方を間違えないように注意が必要です。
標準偏差とADXの双方がグレーに変わった時点でトレンドが終了したと見なします。(売りサインではありません)
標準偏差ボラティリティのトレードルール
「石原順のボラティリティトレードシグナル」は、トレンドフォローのロジックです。
- ローソク足がボリンジャーバンドを抜けたらその方向にエントリー
- ローソク足の色が変わってトレンドが出たら増し玉で追撃する
- ローソク足がバンド内に潜ったら決済
- またはトレーリングストップを使って決済
という簡単なルールです。
「ダマシにあっても浅いストップで切るんだから怖がらずにどんどんエントリーしていけ」ということらしいです。
確かにトレンドに乗ってトレールで全ポジションを最後まで引っ張れるとかなりの利益が出そうです。
上のチャート図を見ると、確かにトレンドに乗れるとデカいというのは分かるのですが、パラボリックストップだと途中でふるい落とされていますね。
-0.6σ抜けまでねばってポジションをホールドするとトレンドの最後まで取れています。
しかし、少々気になるのが赤枠で囲った部分、ダマシが結構多いことですね。
あまり短い時間枠ではダマシが多くてこのままトレードするのはちょっと面倒かも?って思ってしまいます。
標準偏差ボラティリティのダマシを減らすためにフィルターを導入する
普通に上位時間足のチャートを確認してそのトレンド方向にのみエントリーを絞りこむのが正しいと思います。
その他の簡単な方法としては長いパラメーターの移動平均線を置いてフィルタリングすることでしょうか。
フィルタリングの一例として、可変インデックス動的平均(VMA)を採用してみます。
VMAの説明は後でするとして、VMAを使うと移動平均線1本でトレンド相場なのかレンジ相場なのかがある程度把握できるため個人的にはお気に入りのテクニカル指標の1つです。
上の図では、上昇トレンドの時はVMAが緑に変わり移動平均線が上昇し、レンジになると水色に変化し移動平均線は水平になります。
「価格がVMAの上にある時には「売り」サインは無視する」といったフィルターを設ければある程度ダマシは回避可能です。
まぁ、それでも2つめの赤枠の部分は騙されてますが・・・。
VMA(可変インデックス動的平均)とは?
上のチャート図に置いた移動平均線は期間35のVariable Moving Average(可変インデックス動的平均)」です。
VMAはシャンデ(Tushar Chande)氏によって考案された移動平均で、指数移動平均(EMA)の一種です。
EMAでは変化させない平滑化定数を、シャンデモメンタムを計算してボラティリティを算出したものの絶対値とすることで、平滑化定数をボラティリティと連動させて、急激な相場の変化に対応できるようにしている点が特徴です。
こう書くと難しく聞こえますが、簡単に言うと「相場のボラティリティに連動する移動平均」ということです。
あと、日経225先物以外のチャートも掲載しておきます。
FX(EURUSD)の標準偏差ボラティリティチャート(トレーディングビュー)
こちらはユーロドルの1時間足チャート(ボリンジャーバンドは±1σ設定)
VMAを併用するとトレンドが把握しやすいですね。
仮想通貨(BTCJPY)の標準偏差ボラティリティチャート(トレーディングビュ)
こちらは仮想通貨のチャート。
bitFlyerのBTCJPYの15分足チャートですが値動きが荒っぽいですね。
個人的にあんまりトレードしたくないチャート形状です(笑)
標準偏差ボラティリティトレードのまとめ
石原順氏の「標準偏差ボラティリティトレード」モデルは損小利大を目指すトレードモデルです。
トレードの検証については後日にトレーディングテスターなどのデモで検証していく予定ですが、現在の感触で言うと、トレードの勝率は高くはなく、細かいロスカットに沢山合います。
「トレードは1にも2にも損切り!ダマシにあっても浅いストップで切るんだから怖がらずにどんどんエントリーしていけ!」という石原氏の発言にもありますが、トレンドに上手く乗れたときには爆発力があります。
ダマシを減らすためには上位時間軸のトレンドを確認したり、何らかのフィルターを設けるなどの一工夫が必要でしょう。
興味がある方はパンローリング社が販売しているDVD「石原順のボラティリティトレードシグナル」をお試し下さい。
DVD特典のMT4インジケーターは6ヶ月間は無料で使用できるようです。
「標準偏差ボラティリティ 順張りシステム」使ってみたい方はこの記事のコメント欄か問い合わせフォームから、普段お使いのメールアドレス、Tradingviewのユーザー名を記載の上「標準偏差ボラティリティの件」と一文を添えてご連絡下さい。
インジケーターの使用権を無料で付与させて頂きます。
※使い捨てのメールアドレスでの問い合わせには返信しない場合がありますのでご了承下さい。
とても有効な手法だと感じました。
色付きの標準偏差(26)とADX インジケーターはtradingview内で公開なされていますでしょうか。私も試用してみたいです。
minamiさま
コメントありがとうございます。準備致しますので少々お待ち頂けますでしょうか。
使用権付与にtradingviewのユーザー名が必要になりますので、コメントにご記載頂いたメールアドレス宛にメールを送信致します。
よろしくお願いします。
はい、お願い致します
ラジオ番組等々で以前より石原さんのこちらのインジケーターに興味を持っており、普段から使用しているトレーディングビューで使えたらと思っていました
ユーザー名はこちらのコメントに残すのはちょっと抵抗あるので、メールにてお願いします
岩瀬さま
コメントありがとうございます。
>ユーザー名はこちらのコメントに残すのはちょっと抵抗あるので、メールにてお願いします
なるほど。承知致しました。
ではお手数ですが当サイトのお問い合わせフォームから、
Tradingviewでお使いのユーザー名をご記載の上「標準偏差ボラティリティの件」と一文添えてご連絡下さい。
どうぞよろしくお願いいたします。